PBPクレームの訂正は可能?

2015年11月16日 20:02
 特許庁から「審判制度に関するQ&A」が公開されました。
 https://www.jpo.go.jp/toiawase/faq/sinpan_q.htm
 
 6月5日の最高裁判決を受け、PBPクレームに対する訂正審判において、物の構造又は特性により特定する訂正や、物の製造方法にする訂正の請求は、明瞭でない記載の釈明に該当するか否かについてのQ&Aが掲載されています。
 
 解答は以下の通りです。
 
 訂正審判における、特許法第 126 条第 1 項ただし書き第 3 号に規定する 「明瞭でない記載の釈明」については、補正に関し特許法第 17 条の 2 第 5 項の適用において考慮される「拒絶理由通知に係る拒絶の理由に示す事項 についてするものに限る」といった要件は存在しません。したがって、物の発明に係る請求項にその物の製造方法が記載されているときに、物の構造又は特性により特定する訂正や、物の製造方法にする訂正は、明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正であると認められます。 
 しかしながら、訂正の要件は、補正の要件と異なり「実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであつてはならない。」(特許法第 126 条第 6 項)とされ、この点も考慮する必要があります。 訂正審判におけるプロダクト・バイ・プロセス・クレームの取扱いについては、法令に基づき、事案に応じて審判合議体としての判断を審決の中で示していきます。 
 
 PBPクレームは原則「明確性要件違反(36条6項2号)」に当たるため、訂正による解消の根拠として「明瞭でない記載の釈明(126条1項3号)」に該当することになります。
 
 しかし、訂正審判では補正と比べ、「拒絶理由通知に係る拒絶の理由に示す事項 についてするものに限る」との制限が課されていない一方、「実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであつてはならない(126条6項)」との要件が課せられており、PBPクレームについて上記訂正を行うことに問題が生じます。
 
 そのため、訂正審判によるPBPクレームの訂正には条文上の問題が残っていることになり、したがって、一律な判断を保留し「事案に応じて審判合議体としての判断を審決の中で示してい(く)」とされています。
 
「カフェ勉」情報はこちら。次回、11月29日(日)、基礎編(補正・補正却下)です。
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