特と実で単一性の判断が違う?

2015年12月06日 22:48
 実用新案法では、単一性の要件は、基礎的要件(6条の2)の一部として判断されます。
 
第六条の二  特許庁長官は、実用新案登録出願が次の各号の一に該当するときは、相当の期間を指定して、願書に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面について補正をすべきことを命ずることができる。
三  その実用新案登録出願が第五条第六項第四号又は前条に規定する要件を満たしていないとき。
 
 6条の2第3号に規定の「前条」とは第6条、すなわち単一性の要件になります。
 
第六条  二以上の考案については、経済産業省令で定める技術的関係を有することにより考案の単一性の要件を満たす一群の考案に該当するときは、一の願書で実用新案登録出願をすることができる。
 
 そして、「経済産業省令で定める技術的関係」とは、実用新案法施行規則、第7条の2に規定されています。
 
<実用新案法施行規則>
第七条の二  実用新案法第六条 の経済産業省令で定める技術的関係とは、二以上の考案が同一の又は対応する特別な技術的特徴を有していることにより、これらの考案が単一の一般的考案概念を形成するように連関している技術的関係をいう。
2  前項に規定する特別な技術的特徴とは、考案の先行技術に対する貢献を明示する技術的特徴をいう。
 
 特許法と同一の規定振りになりますが、注意が必要なのが「先行技術に対する」の部分です。
 
 実用新案法では、基礎的要件の判断時に先行技術調査は行いません。この点について、実用新案法の審査基準では、以下のように説明がされています。
 
「第II部第3章 発明の単一性」においては、特別な技術的特徴の認定は、特許法第29条第1項各号に該当する発明である先行技術との対比でなされる。しかしながら、実用新案登録の基礎的要件の審査では、先行技術調査はなされない。そのため、考案の先行技術に対する貢献を明示する特別な技術的特徴については、 明細書、実用新案登録請求の範囲及び図面の記載並びに出願時の技術常識に基づいて認定される。第14条の2第1項の訂正に係る訂正書が提出された場合になされる基礎的要件の審査においても同様である。
 
 実用新案登録出願の場合における「特別な技術的特徴」については、「明細書、実用新案登録請求の範囲及び図面の記載並びに出願時の技術常識に基づいて」認定される点について、理解しておく必要があります。
 
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