拒絶対応の相違?

2016年04月04日 20:15
 
 前回に続き、「意匠法3条の2」と「特許法29条の2」の相違についてです。
 
 今回は拒絶理由通知への対応の相違を説明します。
 
特29条の2
・・・ただし、当該特許出願の時にその出願人と当該他の特許出願又は実用新案登録出願の出願人とが同一の者であるときは、この限りでない。
 
意3条の2
・・・ただし、当該意匠登録出願の出願人と先の意匠登録出願の出願人とが同一の者であつて、第二十条第三項の規定により先の意匠登録出願が掲載された意匠公報(同条第四項の規定により同条第三項第四号に掲げる事項が掲載されたものを除く。)の発行の日前に当該意匠登録出願があつたときは、この限りでない。
 
 前回勉強しましたが、出願人同一の判断時期は、特許法では審査対象(後願)の出願時となり、意匠法では査定・審決時となります。
 
 従って、特許法の場合は、後願の出願時点で、審査対象(後願)の出願人と引例(先願)の出願人が「固定」されますので、出願人非同一として特29条の2の拒絶理由通知を受けた場合、出願人を変更することで拒絶理由が解消する余地はありません。
 
 一方、意匠法では、出願人非同一として意3条の2の拒絶理由通知を受けた場合、査定・審決時までに出願人を変更することで拒絶理由が解消する余地が残されています。
 
 それでは、拒絶理由解消のために、審査対象(後願)の出願人と引例(先願)の出願人のどちらを変更すべきでしょうか?
 
 どちらでも良いのでは?と思われれるかもしれませんが、実は、審査対象(後願)の出願人の方になります。
 
 理由は、引例(先願)の出願人はすでに「固定」されていて変更ができないからです。先願は設定登録され公報が発行されていますので、意匠権者を変更することはできても出願人を変更することはできません。
 
 意3条の2は、特29条の2の対比で問題が構成される可能性が高い条文です。短答本試前に、両条文の相違については「漏れなく理解と暗記」をしておくことが重要です。
 
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