商標「姫路おでん」を不正使用 飲食店の調査着手

2014年09月29日 23:08
 「地域の名称+普通名称」から成る商標が、ある団体に権利帰属していることを、知らず知らずに使っているケースって結構多いのですね。H26年の改正でもありますので、引き続き地域団体商標は、要注意テーマとなります。要件が多いので当て嵌めが厄介ですが、ここでは、先使用権の発生要件について、団体商標との違いをおさえておきましょう。
 
第三十二条  他人の商標登録出願前から日本国内において不正競争の目的でなくその商標登録出願に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務についてその商標又はこれに類似する商標の使用をしていた結果、その商標登録出願の際(…かっこ内省略…)現にその商標が自己の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、その者は、継続してその商品又は役務についてその商標の使用をする場合は、その商品又は役務についてその商標の使用をする権利を有する。
第三十二条の二  他人の地域団体商標の商標登録出願前から日本国内において不正競争の目的でなくその商標登録出願に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務についてその商標又はこれに類似する商標の使用をしていた者は、継続してその商品又は役務についてその商標の使用をする場合は、その商品又は役務についてその商標の使用をする権利を有する。
 
 
 記事にある登録商標を調べてみました。分割出願の様ですが、親出願が見当たりません。補正による指定商品の一部削除でも良かったのではないでしょうか。
 
【登録番号】 第5644586号
【登録日】 平成26年(2014)1月24日
【出願番号】 商願2011-50699
【出願日】 平成23年(2011)7月19日
【出願種別】 分割 地域団体
【商標(検索用)】 姫路おでん
【権利者】 
【氏名又は名称】 姫路おでん協同組合
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
29 姫路市において生産された調理済みのおでん
 
 弁理士の論文記述で重要なことの一つに「言葉使い」があります。素人用語を使うと、それだけで心証は相当悪くなり致命的です。
今回の記事の文言を例に、素人言葉・フレーズを挙げておきます。
 
(1)商標「姫路おでん」を不正使用
 不正使用と聞くと51条かと思ってしまいます。たとえば、「商標権者が自己の登録商標を不正使用し取り審判を請求された」というように使います。正確には、商標「姫路おでん」を権原または正当理由なく使用・・・これが正しい論文記述となります。
 
(2)同組合は2011年、特許庁から地域団体商標「姫路おでん」の権利団体に認定された。
 他の記事でも「認定」という用語が使われることが多いですが、特許庁が「認定」するという条文はありません。正しくは、『同組合から特許庁に出願された地域団体商標「姫路おでん」は2011年に設定登録された。』となります。
 
 採点官に「まだまだ素人だな」との印象を持たれないように、論文(口述も)では「言葉使い」に十分注意してくださいね。
 
 
情報ソース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140929-00000002-kobenext-l28

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