バーバリー出願の帰趨

2014年10月14日 19:43
 「帰趨」は「きすう」と読みます。平たく言えば「その後どうなるか?」ということです。最近の論文答練ではあまり見かけなくなりましたが、例えば、「出願Aの帰趨を説明せよ」と言った出題がされていました。この場合「出願Aが拒絶されるか登録されるか」といった趣旨の問題となります。知っておいて損はないと思いますので覚えておきましょう。
 
 さて、記事についてですが、著名商標「バーバーリー」の使用契約終了のニュースです。ライセンシー(本家バーバリーから使用許諾を受けている者)は三陽商会というアパレル企業です。
 
 三陽商会のプレスリリースによると、『現在のバーバリー・ブルーレーベルならびにバーバリー・ブラックレーベル・ブランドは2015年秋冬シーズンより「ブルーレーベル」ならびに「ブラックレーベル」を主たるブランド名とし、バーバリーの名称は付さず、新たなサブブランドを付して事業を継続する。』ことを含む新たなライセンス契約を締結したとのことです。
 
 「ブルーレーベル」と「ブラックレーベル」は三陽商会が立ち上げた日本限定のブランドのようですが、バーバリーとの結合商標は、「バーバリー リミテッド」から出願され、登録されています。
 
  ・BURBERRY BLUE LABEL(標準文字) 第4476784号
  ・BURBERRY BLACK LABEL(標準文字) 第4464143号
 
 さらに、記事によれば「ブルーレーベル」と「ブラックレーベル」は三陽商会が継続使用するとされています。
 
 ところが、調べてみると、英語文字による出願は、なんと、「バーバリー リミテッド(本家バーバリー)」から2014年2月にされています。
 
  ・BLUE LABEL(標準文字) 商願2014-12256
  ・BLACK LABEL(標準文字) 商願2014-12255
 
 
 これらの商標を日本国内で有名にしたのは三陽商会ですが、本家バーバーリーが出願しているという事例です。これらの出願の帰趨(きすう)はどうなるのでしょうか? 
 
 弁理士の論文の勉強法としては、本事案を例に(上記以外の出願や登録はなく、登場人物も上記に限定して)、拒絶理由(15条)が通知される可能性のある条文列挙と当て嵌めを行ってみましょう。
 
 さらに、登録されたとして、三陽商会に先使用権(32条)が発生するか否かを検討してみましょう。
 
 難度としてはハイレベルは問題になると思います。
 
情報ソース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140907-00000007-wordleaf-bus_all
http://www.sanyo-shokai.co.jp/company/ir/pdf/info_140519.pdf

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