「グレースピリオド」って何?

2014年10月10日 22:35
 あまり馴染みのない用語の「グレースピリオド」ですが、「新規性喪失の例外規定が適用される期間」の事です。プロっぽいワードだから「論文で使おう!」と思った方・・・それはNGです。「クレーム」と同様に使わない方が無難です。クレームは「特許請求の範囲」、グレースピリオドは「新規性喪失の例外規定適用期間」と条文上定義された用語を使いましょう。
 
 さて、弁士理試験では、他法域との相違点、特に、似て非なる条文が良く問われます。代表例は特許法29条の2と意匠法3条の2でしょう。同様に、国際調和の中での、日本国の独特な法制度が出題されるケースも、実務上は重要な点になりますので、狙われる可能性が高いと言って良いでしょう。
 
 資料では、各国の法制度の違いが多い「4項目」が紹介されています。「衝突する出願の取扱い」は自己衝突(Self Collision)と呼ばれている各国法制度の有名な相違点の事です。
 
  1. グレースピリオド
  2. 衝突する出願の取扱い
  3. 18ヶ月全件公開
  4. 先使用権
 
 全て、実務上重要な相違点です。外国の法制度は弁理士試験には出題されませんが、上記の4制度は、独特の制度であることを認識の上、日本国の法制度の理解を深めておくことが重要です。
 
 「新規性喪失の例外規定」についての論文の勉強法としては、国際調和の論点となっている「期間(日本は6月、米国は12月)」、「開示形態(日本は特許公報を除く全て、米国は全て)、「手続き(日本は必要、米国は不要)」の観点から再確認をしておくことが重要です。
 
 今後の法改正については、国際調和の観点から「12月への期間延長」、「特許公報の除外の見直し」が想定されますが、特に「特許公報の除外」については意見が分かれているようですので、この点、要注意ポイントとなります。
 
 出願人の意思による「早期公開請求(64条の2)」を新規性喪失の例外規定の対象とできるか(すべきか)否かが論点としてあるように思います。短答では×(条文通り)ですが、論文では30条2項の改正に関連のある判例【最判平成01年11月10日】第三級環式アミン事件をベースに論述することもできると思います。H23法改正により、勉強する機会が少なくなった判例ですが、この機会に当たってみてください。
 
情報ソース
http://www.meti.go.jp/press/2014/07/20140711001/20140711001.html

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