判例の勉強法

 
 判例には「射程」というものがあります。したがって、判例ベースの問題は、当該事件の事実に合わせた設問が作られます。そのため、判例を勉強していたら、設問を読んだだけで、「これは○○事件を訊いている」ことがすぐに分かり、答案構成が非常に楽になります。時間をかけた勉強が敬遠されがちな「判例」ですが、出題確率が高く、しかも出題されれば高得点が期待できますので、時間をかけてしっかり勉強し、「自分のモノ(得意分野)」にしておくことをお勧めします。
 
 
 最高裁判決は条文の解釈基準を与えるもので、全事件に目を通すべきものです。ただし、特許法から外れるもの、例えば「法の適用に関する通則法(準拠法の問題)」や判決が出た後に法改正があった判例は、優先度を下げても構いません。2年連続して出題されることは殆どありませんが、過去に出題されたからと言って二度と出題されない保証はありません。例えば、インクタンク事件はH26年度本試で再び出題されました。
 
 知財高裁判決の中で、大合議判決は企業活動に影響する判断基準を与えるもので重要判決と言えます。出題の可能性が高く、全部で10事件程度ですので、しっかり勉強しておきましょう。なお、上告された判決(例:インクタンク事件)は最高裁判決の方の勉強で十分です。
 
 下級審判決は、著名な事件を中心に勉強をしておく必要があります。減速機付きモーター事件や製パン機事件などが出題されています。意匠法は事件が少ないので、著名な下級審判決まで十分に目を通しておいた方が良いでしょう。
 
 
 
 独学の勉強方法ですが、判決の原文(最高裁裁判所の判例検索からPDFダウンロード可能)に当たることをお勧めします。ただし、全文を読む必要はなく、結論部分(重要判決ではアンダーラインが引かれている)と、理由部分(たとえば「けだし」から始まる部分)を見つけ、そのからキーワード・キーフレーズを抽出します。そして、自分の言葉で繋いで「結論(要件定立に使う)→その理由→事案の当て嵌め」までスムーズな論証が記述できるよう事前準備しておくと、判例理解のために大変勉強にもなりますし、本試前に見直しの時間短縮ができるので、お勧めです。
 

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